HGH成仏シリーズ③彼と彼女の場合
- 真珠 法師山
- 12月3日
- 読了時間: 3分
という、ある意味クセのない、もしくは有り余るお二人が、今回コンビ(?)的な役どころとなりました。
あ、まぁそうは見えなかったかと思いますが。

雇い主と雇われ責任者という間柄ですね。
彼らふたりのシーンって、実は1シーンしかなかったんですけれど
そういえばそのシーンには結構な時間をかけました。
今にして思うと(書いといて何言ってんだって感じですがw)
このシーンに、彼らそれぞれの矜持といいますが、生き方のようなものが現れているなと。
ゴローちゃんもヨシエちゃんも、稽古開始からしばらくして合流した面子でした。それぞれ、別の舞台がありましたのでね。
演劇経験者としても、スキル的にも拮抗しているお二人同士の詰め稽古は、
実にスムーズに進みました。
スムーズすぎるぐらいスムーズに進んだある日。
「じゃ、今から全く真逆の出し方(表現)でお願いします。」
て、突然お二人に切り出しました。
もう、お二人とも「ポカン」ですよ^^;
え?え?え??ってなってる中、
「とりま中3&3バカトリオのシーンやりましょう。その間に、ちょっと考えてみて下さい。んじゃ!」
と、お二人を放置しました。

…実を言うとね、あまりにも出来すぎてきてしまって
ホウシヤマ、つまらなくなっちゃったんですよね^^;
まだ、稽古回数もそんなにないお二人、
このままだと、「たぶんこんな感じでしょ」のままで固まってしまうんじゃないか
いや実際固まりつつあるんじゃないか
そういう危機感を覚えたんですねぇ。
「ちがう出し方にしようと思ったら、キャラを変えなくちゃいけなくなりますが。」
とは、ゴローちゃんこと長谷川さん。
あ、キャラはそのままで、表現だけ変えてください。
「いや、でも表現はキャラクターに任せているので…」
う~ん、なるほど。
同じ人でも、例えばその日の気分やコンディションによって、
同じ出来事に対する反応って違うじゃないですか。
もうそりゃ、毎日日にち、出来事一つ一つに対して、まったく同じ反応をするってことはきっとない。
そういう意味で、ちがう「ゴローちゃん」をやってみてください。
と、オーダー。
あとまぁ、これは老婆心ってやつ?
「すべてをキャラクター任せにするのでなく、ある程度自分でコントロールできるようにしていないと、演出からの要望に応えられなくなっちゃいますよ」
と。
もっと言えば、
そのキャラクターだって別にどこからか突然湧いて出たものではなく、
あくまで自身がその台本を読んで作り上げたイメージに他ならないのであって
それを作っているのは自分自身だということも、知っておいたほうがいいのです。
数十分後、もう一度繰り返したこのシーン。
すっごく変わったかというと、特にそうでもなく。
「やってみたんですけど、あんまり変わらなかった気がします。」
うん、そですね~。
「で、今のやり方に変えますか?」
あ、変えなくていいですよ。
またまた、ポカンのお二人w
えぇ、ワタシはね
ぶっ壊したかっただけなんです。このシーンに、別の表現方法がないか、別のとらえ方がないか、もしかして思い違いをしてたりしないか、
そういうことを今一度、考えてほしかっただけだったんですよね。
慣れた役者さんて、ともすればアルバイトのオペレーションのように
そのシーンの演技を段取りとして固めてしまう。
その固めたものの上に、自身の感情を乗せていこうと
してるんじゃないかな~…なんて思ってね。
でもできればホウシヤマは、感情から先走ってほしいかななんて
特にお二人のような、慣れている役者さんには…
思ったりするよ、という、ある日のけいこシーンのお話でした。
なんだかとりとめのない話になっちゃったなぁ。
言いたいこと、お分かりいただけたでしょうか^^;



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