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2023年3月 Yさま

というわけで6年ぶりとなる箱庭セッション、Yさまにお付き合いいただきました。

ほぼほぼTamaのリハビリでしたが、思いのほか良いセッションができたと思います。


Yさまは箱庭初体験、というか「それってなに?」という状態です。

こういうものなんですよ~、とご説明してセッション開始。

「え~むずかしそう。どうしたらいいかわかんない~(笑)。」と戸惑いながらのスタートでしたが、

箱庭を作り始めると一転して夢中に。




やっぱり、楽しいんですよね。作ってる最中って。

子どもに戻ったみたいに目をキラキラさせて、あれをあっちに置いてみたり、これをこうしてみたり…

20分ほどでできあがりました。


こちら、Yさんの箱庭です。


第一印象は、「わ~なんてハッピーな箱庭♪」でした。

気になるところももちろんありつつ、全体にとても賑やかでかわいい箱庭ですよね。


「これはね、結婚式で、この新郎新婦は娘夫婦なの。

この後ろが自宅で、こっちの家はお隣さん。こっちのわんちゃんとこの人はお友達ね。


私がこれ(中央奥の女性)で、となりにいつも次男がいるの。」


なるほど、結婚式での一場面ですね。動物たちやお隣さんにも祝福されて、幸せな結婚式。

実際に最近娘さんが結婚されたYさんらしく、ハッピーなシーンですね。


「ココは島なんだけど、(じゃあ周りは海に囲まれてる?)うん。

(島民はどれくらい?)50人くらいかな?

(小さい島なんだね)そう、みんな顔見知り、みたいな(笑)。」


遠くに東京タワーが見えて、水辺があって自然もいっぱいの、理想のお家なんだそうです。

ちなみにここに登場していない人もいるような…


「(パパとお兄ちゃんはいないの?)パパは家の中にいるかな。

お兄ちゃんは、もう結婚して家も出てるから、遠くから祝福してる感じ?」

なるほど、そうなんですね。



この構図を見て、社会性の部分にご自宅があること、そして家族や家庭を現す部分にお友達が来ていることに注目しました。

Yさまは社会生活を送る上での基盤がまず家、家族があるのだなと思いました。実際、Yさまはご自宅の1階をカフェにして運営していらっしゃるのですね。

そして、3人の子どもさんのうちすでにお2人結婚・独立されていることから、家庭よりもご自身の交友関係が自分に安らぎや楽しみをくれる、居場所になっているのだな、と思われました。


「友達がいないと、こういうところ(島)に住めないなと思って。」

うんうん、納得です。

お子さんが独立された後の主婦が、家庭の外へ楽しみや居場所を見つけるのは、ごく自然かつ健全なことだと私も思います。


が、そこで気になってくるのが箱の左半分でした。

右側に比べて、ちょっと寂しいですよね?


箱の左側は、自身の内面をあらわします。

手前は意識できる内面、奥は無意識の内面です。


手前には、高い塔が一つ立っているだけでした。


「(この塔は?)それはねぇ、東京タワー。

家から見えたらいいよねって。あ~今日は何色になってる、とかみんなで眺めてるの。」

スカイツリーじゃないんだ(笑)。

じゃあ遠くにあって、眺めるだけのものなんですね。


じゃあ、飛行機は?

「これはねぇ、いやになっちゃったらこれに乗ってどっか行くの(笑)。

(一人で?)うん、一人で。」

なるほど。脱出ポッドなわけですね。


「(飛行機乗ってどこに行く?)ハワイかな~(笑)。

ハワイで、食べて遊んで買い物して、それから帰ってくる。

絶対帰っては来るね。」


そこまで聞いて、ちょっと感じることがありました。

Yさん、もしかして一人で頑張りすぎちゃってないですか?


「塔」が人には見せない心の内側にあるということ。

塔って、高ければ高いほど人には近寄りがたくなるもので

いやスカイツリーとかはまた別ですが(笑)。

「見上げる」という行為を伴うので、他人から尊敬や崇拝の対象にはなるものの、そこへ入ろう、上がっていこうとはあまり誰も思わない。

だから塔にいる人は、自然と孤独になります。

塔の上のラプンツェルのように、

孤独を抱えながら世界を眺めている。

そういう状況を思い浮かべました。

そのお話をすると、少しYさんの言葉が詰まり始めたんですね。


こちら側には、すごくたくさんあなたの周りに人がいっぱいいる。助けてくれるお友達もいる。

塔から降りてここまで来れば、みんな助けてくれるんじゃないかな。

「う~ん、なんか、頼られちゃうんだよね。」

うん、「塔」だからね(笑)。

じゃあ、だれかがあなたを塔から降ろしてくれるとしたら、誰だと思う?


そこでYさんが選んだのが、マリア様でした。



そっか。この人が迎えに来てくれたら、降りてみようかなと思う?

「う~ん、そうだね。」


もしかしたらここで、「(周りの)ヒトには絶対無理」という気持ちがYさんにあったかもしれないです。

人智を超えた存在じゃないと自分を助けることはできないと思ったかもしれません。

でもさぁ、神様ってみんな必ず自分の中にいるんだよ。


っていう話をしました。

正しい道に進もう、人を幸せにしたい、そういう気持ちは誰にでもあって、それって自分の中の神様なんだよね。

Yさんは特に周りの人をハッピーにしたいっていう気持ちが強いよね。

最終的にはそういう気持ちが、Yさんを救ってくれると思うよ。



ところでこちら、最後のYさんの箱庭のかたちなんですが、最初と変わってるところがちょいちょいあります。

真ん中に、ご注目。ねこちゃんがやってきました。


「ねこはツンデレで、だから自分からはいかないけどたまに向こうから甘えてきたりすると、かわいい~ってなるよね。向こうからやってくる感じ。」


だそうです。

ねこちゃんは箱庭内の自宅の向こうから現れました。


自分からはいかないけど、向こうから来てくれる…これ、Yさんをピンチから救ってくれる人かなと思います。

そして家のほうから現れた…うんうん。じゃあご家族かもしれないね。

こういう人がふと手を差し伸べてくれた時には、1も2もなくその手をがっつりつかんでひょいっと助けてもらってくださいね!

とアドバイスさせていただいて、今回のセッションはクローズとなりました。


少し涙ぐまれる部分もあった今回の箱庭、何かすっきりしていただければよいな~…

そしてTamaも、心の領域からまだそんなに離れていなかったかも!

とほっとしたセッションでした。


Yさま、ありがとうございました!



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